スカイブルーの空の下
「美愛、瑛ちゃん!!」
いつもと変わらない元気な龍がピョコピョコやって来た。
「……ぉはよ」
「よぉ」
「おはよー!」
龍の元気な声のあとは、しばらく沈黙で。
龍は何も聞くことなく、黙ってアタシたちを見ていた。
「美愛……今日帰り送って行く」
ボソッと呟いた瑛斗の言葉に、イラッとした。
「……守れない約束なんてしないで!!」
ざわついていた教室が一瞬、静まり返った。
担任の山ちゃんが心配そうにこっちに視線を送っていた。
「美愛ちゃん」
アタシをちゃん付けで呼ぶときは、少しでも和ませようとしてくれている龍の癖。
「美愛、ごめん」