スカイブルーの空の下
「なあ。お前、トオルだろ?」
「よくご存知で。」
「美愛に触れんじゃねーよ」
「へぇー。遊び人の橘瑛斗が本気なんだ?」
ハハッと乾いた笑いをしたトオルは、胸倉を掴んでる瑛斗の手を振り払った。
「帰れ。二度と美愛に会うんじゃねぇぞ」
「おぉー怖い、怖い。会うか会わないかは俺の勝手だし?」
「……ふざけんじゃねぇぞ」
「今日は帰るよ。じゃあ美愛ちゃんまたね~」
頬は撫でられて、ブルッと鳥肌が立った。
「龍、あとは頼む。」
「おぅ」
「きゃっ……え、瑛斗?」
無言で瑛斗に引っ張られ、後ろを振り返ると龍がヒラヒラと手を振っていた。