スカイブルーの空の下
電話を切って、足早に家に向かった。
何て話そうか…なんて考えながら歩いていると、声をかけられた。
「美愛ちゃん」
少し高めの、可愛らしい声に振り向くと、そこにいたのは会いたくない人だった。
「絵梨さん……」
「覚えててくれたのね。」
ニヤリと不気味に笑った絵梨さんに嫌な汗がジワリと出てきた。
「何か用ですか?」
「私ね、妊娠してたの。」
「……そうですか。じゃあ」
相手にしてる暇なんてない。
内心、すごくドキッとしたけど軽く流して、絵梨さんの横を通り過ぎた。
「わかってると思うけど、瑛斗の子よ」