スカイブルーの空の下



でもね、瑛斗。
良いんだよ?
きっと瑛斗の中では、もう答えは出てるでしょ?



抱きしめ返してくれた力と、頭を撫でてくれる手から伝わってきたよ。




「ねぇ、瑛斗?」




「どーした?」




「 別れよう? 」




そう言うと、時が止まったように感じた。
まるでこの世界には今、アタシと瑛斗しかいなくて……
暖かくて……不思議な感覚だった。




何もしゃべらず、ただ抱きしめる力を更に強くした瑛斗に泣きそうになった。





「瑛斗の出した答えが一番正しいんだよ」



そう。これで合ってるんだよ。
瑛斗は絵梨さんと一緒になって。
お父さんがいなくても、アタシはこの子を産むよ。


ごめんね、瑛斗。



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