スカイブルーの空の下




「わかった……拓に言うから。」




「そうしてあげて。きっと喜ぶよ、拓。」




うん、うんと頷いた橘くんはすごく良い顔をしていた。





「今すごい良い顔してるよ!」


照れ隠しなのか、黙れよって怖い顔をした橘くん。




「お前……化粧落ちてんぞ。ぶっさいくがもっとぶっさいくだぞ」



じゃあな、と右手を軽くあげて帰って行った橘くんに少しイラッとしたけど、今日は何だか許せた。




一回空を見上げて深呼吸してから、トイレで化粧をチェックして教室に戻った。




< 38 / 239 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop