スカイブルーの空の下
「わかった……拓に言うから。」
「そうしてあげて。きっと喜ぶよ、拓。」
うん、うんと頷いた橘くんはすごく良い顔をしていた。
「今すごい良い顔してるよ!」
照れ隠しなのか、黙れよって怖い顔をした橘くん。
「お前……化粧落ちてんぞ。ぶっさいくがもっとぶっさいくだぞ」
じゃあな、と右手を軽くあげて帰って行った橘くんに少しイラッとしたけど、今日は何だか許せた。
一回空を見上げて深呼吸してから、トイレで化粧をチェックして教室に戻った。