きっとずっと
「いつまでボケっとしてんだ。暑いから木陰に入ろうぜ。」
そう言って手を引かれれば、心臓が早く脈打って、頬が赤くなって、やっぱ好きなんだなぁ、って再確認させられる。
なんか悔しいけど、何となく幸せだからまあいっかって。どうやら私は賢にそうとうべた惚れらしい。
「うん、そうだね。
誰かさんのせいで、日射病になんかなったらたまらないし。」
「はいはい。遅れてわるーございました。」
「賢、ちょっとは反省しないと、そのうち私に愛想を尽かされるよ。」
「大丈夫!桜は俺にべた惚れだから。」
そう言ってチュッて音のなるような、軽いキス。
一瞬だけ触れた唇が熱くて、熱くて、熱い。
「……な、ななな、何してんのよ!!!」
慌て賢との距離をとって後退り。
「何ってキスだけど?
久しぶりだから緊張した?」
サラリと笑顔のオプション付きで返されたら何にも言えないんだけど。
更に顔が赤く染まる。もう恥ずかしいすぎる!!
「は、速く木陰行こう!」
私は急いで振り返り、木陰まで全力ダッシュ。