恋愛ごっこ
 班は『あたし・茜・辻野・竹田』になった

「よっ!俺は辻野孝!!」
 背が高くて無邪気な顔と声・・
「よろしくね」
 茜とあたしは笑顔で答えた
 それなのに・・竹田ってやつ・・
「・・・・・・」
 無言!?
 せっかく同じ班になったんだから喋ろうよ!?
「班でリーダーと時計係と地図係と調べ係を決めて下さいね」
 なんか楽しそうだなぁ
 
 あたし達の班は2班。
 ジャイカという国について調べて、実際領事館に行って衣服や食べ物などを
 レポートして資料を持って帰ってきて、壁新聞に書いて提出する
 という面倒くさい行事だった

「じゃぁ~リーダーは辻野ね!」
 茜は辻野と喋ってばっかり。
「はぁ!?無理無理!やっぱリーダーは伊藤でしょ!」
「はぁ!?何であたしなの!?じゃぁ多数決で決めようよ!」
『いっせーのーで!!』で皆は辻野を指差す。
「俺!?まぁいいや。どうなっても知らねぇぞ」

 ・・竹田は寝ている。
「ねぇ!」
 あたしは声をかけた
「なんだよ・・」
 眠い目をしてうっとうしそうにあたしを睨む
「参加しなよ。じゃないと竹田の係勝手に決めちゃうよ」
「勝手にしろよ」
 はぁ!?何こいつ!むかつく!!
「じゃぁあたしは地図係がいい!」
 あたしは手を挙げて言った
「じゃーあたしは調べ係!竹田は時計係ね。」
「おう・・」
 こうして決まった。
 
 いつも通り学校が終わって、
「早く早くぅ~!」
「ちょっと待って!茜早い!!」
 いつもの公園にたまる。
「楽しみだねぇー」
 タバコに火をつけプハーっと息を吐き、喋りだす茜
「うん!タバコって持っていったらバレるかなぁ」
「さぁ~トイレとかで吸わない?」
「いいねぇ!」
 そんな会話をしていた

 夜になり家に帰宅
「あんたどこに行ってたの!?学校終わったのならまっすぐ帰って来なさい!部活行ってたんじゃいんでしょ!?部活行ってないんだったら勉強しなさい!!」
「あーもううっさいな!!ほっといてよ」
 最近こんな言い合いばっか
 その時だった―・・
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