恋愛ごっこ
 そう・・あたしは“竹田隆司”の存在が気になってるだけ。
 好きじゃないんだ。
 
「優希ぃ!!何ボーっとしてんの!てゆうかぁ竹田は?」
「あっ!あぁ・・トイレ行ったよ」
「そうなんだ~」

 今日はなんだか早く帰りたい気持ちになった

「優希!!公園行こぉ~」
「ごめんね!ちょっと用事あるから先に帰るね!!」
「え~わかったぁ」
「ごめんね!!」
 
 あたしは走って帰った
 
 帰るなり母さんは怒鳴る
 うっさいなぁほっといてよ!!
 ・・いつもならそう思うはずなのに、あたしはそう思う余裕なんてなかった。

 気づけばあたしの部屋。
 右手には携帯。
 泣きそうになってるあたし。
 
 ―好き―
 
 なんども呟いた
 そう・・・この温かい気持ちは、今まで経験した事のない・・
 とてもとても・・幸せのようで幸せの無い・・
 優しい気持ちだった。
 竹田の寝顔を思い出すと
 心の奥からキュンってくる・・
 
「♪♪~・・」
 茜かな・・・
 そう思い携帯を開く・・・
「知らないメアド・・・・・」 
 !!??
 あたしは一瞬心臓が止まったような気がした
 そのアドレス・・・・
「ryu-ji.5104@*****」

 うそ・・・・

「森から聞いた   竹田 」

 ・・森から? 
 てゆうか・・竹田!!!
 あたしは嬉しくて嬉しくて
 泣いていた

 すぐに返事・・・・・

「そうなんだ。登録しとくね!」
「おう!」
 嬉しくて・・幸せだったんだ
「てゆうかぁなんで竹田って無口なの?本当に面白くないの?」
「てゆーか俺・・無口キャラだし?(笑)」
 そうなんだ・・・
「変な人!」
「はぁ?お前に言われたくねぇよ~!あ、無口じゃなくてぇクールキャラって事で!」
「あはは!分かった分かった!」
 あれ?竹田ってメールでは明るいんだね
< 23 / 26 >

この作品をシェア

pagetop