森で暮らす人々



「おはようございます。」

向かいの花屋の店員さんが
おっとりした声で言う

こんなヒゲまみれのおっさんにも
毎朝声をかけてくれる優しい女性だ

「ああ。おはよう」


僕は店のドアにかかった
プレートを裏返す

今日は梅雨が開けて久々に晴れた

夏の熱い日差しを受けて
深く深呼吸をした



今日も良い1日になりそうだ。


僕はあごのヒゲを触りながら店に入った


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