詩
《指》
【零れ落ちる】
さっき掴んだと思ったそれは
指の間から零れ落ちていく
透明な水の様な
砂漠の砂の様な
もしかしたら何も
掴んでいなかったのかもしれないと思う程
跡形もなく
綺麗に
狭い狭い指の間を
すり抜けていく
僕が掴んでいたモノは
何?
それすら
忘れてしまった…
さっき掴んだと思ったそれは
指の間から零れ落ちていく
透明な水の様な
砂漠の砂の様な
もしかしたら何も
掴んでいなかったのかもしれないと思う程
跡形もなく
綺麗に
狭い狭い指の間を
すり抜けていく
僕が掴んでいたモノは
何?
それすら
忘れてしまった…