空に片想い
「朱…裡」


どうしよ…なんか気まずいよ

「どうしたの?りっちゃん何かあったの?」

「ほっといて!!」


手を伸ばした私の手をりっちゃんは払いのけた。

「え…」

「あっち行ってよ…」


なんか…怖いよ

いつものりっちゃんじゃない


「りっちゃん…彼氏さんと会うんじゃなかったの?」


その瞬間

りっちゃんは目を見開いてこっちを向いた…。


その時やっと気付いた


今のりっちゃんに『彼氏』という言葉は禁句だったんだ。
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