空に片想い
*あの日*

堅斗がタンカに乗せられて

私も同行人として一緒に救急車に乗って病院へと向かった。


堅斗は手術室へと運ばれた。

パッと手術中の文字が光る。


その間に私は打撲やすり傷の手当てを受けていた。

「大丈夫?」

看護婦さんにそんな事を言われたような気がしたけど

その時の私には聞こえていなかった。


ただ茫然としているだけだった。


何も聞こえない


何も…

聞きたくない。
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