空に片想い
“人殺し”


「え…?」

りっちゃんも横から覗いてきた。

「何コレ」


バッとりっちゃんは私からメモ用紙を奪ってくしゃくしゃに丸めて投げ捨てた。

「こんなの気にしないの!!行こッ朱裡」

「う、うん…」

とりあえず私は気にしないようにした。


そう…

これはまだ序の口。


次の日もその次の日もメモ用紙が上靴の中に入っていた。

そしてそこに書いてある言葉は決まっている。


“人殺し”


…どーして?

私…人なんて殺しない


堅斗は…私が殺したんじゃない
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