みんなのせかい
もちろん三人は働いて生活を支えている親でさえも見下していた。

働いている人間は負け組だ!……とテレビで叫んだニートの言葉に当然のように両手をあげて賛同した。

親が働いた結果で食べていける、生きていけるなど、三人は頭の片隅ですら考えられなかった。

そんな想像力も理解力も三人は持ち合わせてなかった。

だから負け組に属する親を矮小な存在に思っていた。





真っ直ぐ伸びた明るい道をまっとうに歩く三人の親を始めとするサラリーマンやOL達を、三人は昼なお暗いべちゃべちゃの獣道から眺めている事に気付く由もなかった。



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