テツの夏休み〜忘れられない日々〜

「坊や！もうすぐ島に着くぞ」
船頭のおじさんがそう教えてくれた。
ぼくは本当はママのそばにいたかった。でももうすぐぼくはお兄ちゃんになるからそんなわがままいってらんねぇ！だから来たんだ。
そうしていると島の船着き場で親戚のおばさんが手を振ってるのが見えた。
その隣にはぼくと同じくらいの子が二人いた。
「テツ君！久しぶり！当分見ない間に大きくなったね」
島に着くとおばさんがそう言った。
「こんにちは。おばさん！夏休みの間お世話になります」
ぼくは丁寧にあいさつした。
「いいのよ、そんな肩っ苦しいあいさつしなくても。短い間だけどよろしくね！」
おばさんはそう言った。
するとおばさんの後ろから二人の男の子が出てきた。
「俺、タツヤって言うんだ！よろしくな！ちなみにテツの二つ上の５年生だぜ！」
「僕はシゲ！テツ君の一つ下の２年生なんだ。よろしくね！」
二人はそうあいさつした。
「うちのガキンチョ達！分からんことがあったらこの子達に聞いてね」とおばさんが笑顔で言った。
「僕はテツって言うんだ！よろしくね」
僕があいさつすると
「おう！よろしくな。」とタツヤが言った。
シゲは恥ずかしそうに
「エヘッよろしくね。」と言うと、タツヤが「シゲ、何恥ずかしがってんだよ！」とシゲを茶化した。
「まあ、とにかくあんた達仲良くするのよ！分かった？」
三人は「は〜い」と返事をした。