《先生と僕》〜タイムトラベルスイッチ〜
二人たたずむ土手に、夏の匂いが訪れていた。











「亜由香。」
「奏人。」





二人の声が重なった。









「あ、奏人からどうぞ。」









「う、うん。あの……。」




僕は、今、告白しようとしている。





憧れの亜由香に告白しようとしている。







亜由香は、10年後も、今も、僕にはずっと高嶺の花で、手が届かない人だ。








きっと、断られるに決まってる。








でも、今、僕は、この気持ちを伝えずにはいられない───。
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