《先生と僕》〜タイムトラベルスイッチ〜
「とにかく、河原や公園を探してみましょう。」








母さんは、ばあちゃんに支えられ、ふらつきながら立ち上がった。










じいちゃん……。








発明ばかりして、家にこもりっきりのじいちゃん。





いつも「散歩でもしろ」とばあちゃんに促され、しぶしぶしか外に出ないじいちゃん。








そのじいちゃんが、積極的に、こんなに素早く家から飛び出していたなんて……。






きっと、僕のことを、とても心配してくれていたんだ……。




母さんも。




ばあちゃんも。










父さんだけは仕事に行ってて、このことを知らないんだっけ。






僕が見つかった後も、母さんたちが、僕が叱られないように黙っていてくれたんだった。





きっと、父さんは未だにこの騒動のことを知らないな。(笑)
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