《先生と僕》〜タイムトラベルスイッチ〜

この日……





５才の僕は、家で、飼っていたカブトムシと遊んでいた。







虫かごからカブトムシを取り出して、手に乗せて遊んでいたら、そのうち、カブトムシが羽を広げて飛び始めたんだ。









カブトムシは部屋中を飛び回り、やがて開いていた窓から外に逃げてしまった。






僕は、カブトムシを追いかけ、一階の窓から外に出て、縁側を一人で降りて、カブトムシを追いかけた。








ちょうど、母さんとばあちゃんは昼食の用意をしていて、僕から目を離していたので、僕が外へ出たことに気付くのが遅れた。










僕は、飛んでいるカブトムシだけを目で追って、ひたすら走り続けた。




幸い、車にひかれることもなく、一人で河原までたどり着いた。







確か、ここで母さんたちに発見されたんだっけ！