《先生と僕》〜タイムトラベルスイッチ〜
「奏人、手紙送るね。住所教えて?」







「あ……。」






僕の家の住所を教えても、届くのは、5才の奏人がいるあの家にだよな……。






「亜由香…………それは…できないんだ……。」








僕は、うつむいて下唇を噛む。









大好きな亜由香と……連絡を取る術を絶つなんて………こんなの…普通の彼氏じゃないよな…。







亜由香。







こんな、わけのわからない彼氏でごめんね。








この世界の





15歳の奏人じゃなくて







ごめんね。












「奏人……………。





どうして………………。」









僕は涙が零れ落ちるのを、抑えられなかった。













「ごめんね………ごめんね…………亜由香………。」
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