《先生と僕》〜タイムトラベルスイッチ〜
ねぇ、奏人。




あなたは知らないかもしれないけど



私、3年A組の授業の初日、教室に入るなり、真っ先にあなたを見つけたんだよ。





私、本当は「奏人ーっ!やっと逢えたね!!」と、いきなり抱きつきたいくらい嬉しかった。






でも、その頃のあなたにとっては、私はただの新任教師。




いきなりあなたに話し掛けても、なんのことか解らないでしょ?






でも、授業中、時々あなたが私のことをじーっと見ている時があって、もしかしたら私のことわかるかも!?


なんて勘違いしたりもしてたわ。(笑)


わかるわけないのにね。






だから、私は、ひたすら待った。




あなたが10年前の未来に行く日を─────。
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