Cスクール~崖っプチの15歳~
毎回送ってもらうのが申し訳なくて
私は何度も謝っていた。

「お前謝り過ぎ」

「あっごめんあっ」

また謝っている自分に恥ずかしくなり、下を向いてしまった。

彼は私のそんな姿に腹を立てたのか、黙っていた。

沈黙が辛い。
自分の会話のボキャブラリーのなさに
悲しくなっていた。

線路の下を通る地下道。
ここはひと気がなくて一人では通れない道だった。

変質者が出たと有名な場所。

彼がいる時にしか通らないようにしていた。

傘を閉じてトンネルをくぐり、地上に出ると私は傘を開いた。
< 100 / 228 >

この作品をシェア

pagetop