Cスクール~崖っプチの15歳~
「やべっパトカーきた! 隠れろ」

神川の合図でオレ達は息を潜めて暗闇に隠れた。

チャリンコは神川の家に止めてきていたので、スケボーの板を抱いて草むらにしゃがみこむ。

「そろそろ帰るか」

俺達は仕方なく、家へと帰った。

自分の部屋に戻っても眠れなかった。

頭の中で、あいつとの思い出が浮かぶ。

楽しかったはずなのに、ユミの言葉でそれも悲しい思い出になった。

CDをかけて寝転がる。

いつも落ち込んだとき聴く、アイルランドの歌姫の癒しの歌声で瞼が重くなっていった……。

 海にいきたいな

女ボーカルの創りだす世界が大海原を現しているように感じ、オレは海にいきたいと思いながら眠りに落ちた。
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