Cスクール~崖っプチの15歳~
「ふふふ」

私の隣に座って、波にうたれる足をぶらぶらさせて彼女は語りだした。

「昔はね、あすこに橋がかかってたんよ。だけど、橋はかざりにしかならなくって、壊してしまったんよ。あれはココをきれいにしてくれる空気清浄機なんよ」

ゆっくりと甘い口調で私の心に語りかけてくるようだった。

「ここの空気はやさしくって甘いでしょ。だから、森もツタも育つんよ。私あれが大好きなんだ」

言われてみると、塩っぽくない空気。

海にいるのに森にいるかのような不思議な感覚。


< 46 / 228 >

この作品をシェア

pagetop