Cスクール～崖っプチの１５歳～

私は彼が林さんと帰る姿を悲しく見つめる悲劇のヒロインを演じた。

その姿が彼の心を掴んだのか、数日で林さんと彼は別れた。

その噂を聞いた次の日、彼の友達神川くんから「美術室で村上が待ってるよ」と言われ心臓が飛び出るくらいハラハラした。

美術室は告白をするのに格好の場所で
いつでも開け放たれている。

中には彼が一人椅子にもたれて待っていた。

　どうしよう……

心臓が飛び出す思いで中へ入った。

「あのさオレと付き合って」

「えっあっで、でも林さんと別れたばかりでしょ？」

「関係なくね？　どうする？」

「……はい」

彼の意地悪そうな顔が笑っていた。

そしてそのまま何も言わず、美術室を出て行った。