溺れる愛☆零れ堕ちる恋心
第十一章☆紅夜の気持ち
豆電球がオレンジ色に光る中、私はそっと瞼を持ち上げた
私の腕の中で、紅夜さんがすやすやと寝息をたてている
私の胸にぴたっと頬をつけて、私の体に絡みつくように両手は私の腰に回されていた
『一人にしないでくれ』
そう言って、紅夜さんは私の温もりを求めた
まるで幼い子供のように、ぎゅっと私に抱きついてベッドの中に潜った
布団に埋まっている紅夜さんの頭を私は見つめた
何のセットもしていない髪は、重力に逆らわずに枕の上で遊んでいる
さらさらで、シャンプーのにおいが私の鼻腔をくすぐる
…何もなかった
今日もエッチはしなかった
抱きしめられたとき、ちょっとは期待したけど…何ごともなく、紅夜さんの背中を擦っているうちに、紅夜さんが深い眠りに落ちてしまった
好きな人…元カノが、母親になるってどんな想いなんだろう
忘れたいのに、家に帰れば彼女がいる
自分の父親と、仲良くしているのを見なければいけない
しかも子どもまで妊娠してしまって
忘れたいのに、忘れられない
一緒にいたいのに、居られなくて…
でも一緒に居たくないのに、一緒に居なくちゃいけない
すごく苦しいに決まってる
行き場のない感情を、紅夜さんは胸の中にどれほど隠してきたのだろう
思わず、私なんかに甘えたくなるような…辛くて悲しい気持ちを、心の中にあとどれくらい詰め込んでいるのだろう
私の腕の中で、紅夜さんがすやすやと寝息をたてている
私の胸にぴたっと頬をつけて、私の体に絡みつくように両手は私の腰に回されていた
『一人にしないでくれ』
そう言って、紅夜さんは私の温もりを求めた
まるで幼い子供のように、ぎゅっと私に抱きついてベッドの中に潜った
布団に埋まっている紅夜さんの頭を私は見つめた
何のセットもしていない髪は、重力に逆らわずに枕の上で遊んでいる
さらさらで、シャンプーのにおいが私の鼻腔をくすぐる
…何もなかった
今日もエッチはしなかった
抱きしめられたとき、ちょっとは期待したけど…何ごともなく、紅夜さんの背中を擦っているうちに、紅夜さんが深い眠りに落ちてしまった
好きな人…元カノが、母親になるってどんな想いなんだろう
忘れたいのに、家に帰れば彼女がいる
自分の父親と、仲良くしているのを見なければいけない
しかも子どもまで妊娠してしまって
忘れたいのに、忘れられない
一緒にいたいのに、居られなくて…
でも一緒に居たくないのに、一緒に居なくちゃいけない
すごく苦しいに決まってる
行き場のない感情を、紅夜さんは胸の中にどれほど隠してきたのだろう
思わず、私なんかに甘えたくなるような…辛くて悲しい気持ちを、心の中にあとどれくらい詰め込んでいるのだろう