溺れる愛☆零れ堕ちる恋心
「他の女性のときは?」

私は恐る恐る質問を投げてかけてみた

こういうのって、聞いちゃいけないのかもしれないけど、気になるよ

紅夜さんはレモンティーをごくりと、喉を鳴らしながら飲むと、ふっと微笑んだ

「寝たことがないからわからない」

「え?」

「夜を共に過ごしたことがないんだ
夜、ホテルに行っても、事が終わればさっさと家に帰ったし
旅行も、愛実としか行ってないから
同じ空間で…同じ布団で寝たいとは思わないんだよな」

寝たいとは思わない?

私は首をかしげた

「愛実は違うよ
離れたくないし、一緒にいたいんだ
愛実を独占したいと思ってる」

「旅行は?
旅行のときは…そうは思ってなかったはずなのに、どうして?」

女性と同じ布団で寝たいとは思わないのに、どうして初めてのデートが旅行なの?

夜を一緒に過ごす旅行を選んだの?

「試したかった」

「え?」

紅夜さんは、ごくごくとマグカップに入っているレモンティを飲み干した

空になったマグカップをテーブルの上に置くと、私の後ろに回り込んで背後からぎゅっと抱きしめてきた

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