溺れる愛☆零れ堕ちる恋心
第十二章☆愛しい人のところから帰還
午後1時すぎ
玄関の鍵が、がちゃりと回転する音が聞こえた
テーブルに顔を伏せて、呆然とレースのカーテンを眺めていた私は、ぱっと身を起こす
ゆっくりと開いていくドア
私にはスローモーションのように感じた
黒い洒落た靴が私の目に入る
長くすらりとした足
黒いズボンに合わせて、ウエストがきゅっと締まって見える黒いジャケット
ジャケットの下には、オレンジのワイシャツを着ている
一番上と二番目のボタンを外して、色っぽい鎖骨が見えた
……紅夜さん……
私は座ったまま、動けずに部屋に入ってくる紅夜さんをじっと見つめる
紅夜さんは靴を脱ぐと、私を顔を見てにっこりと微笑みかけてくれた
優しい瞳が、私の緊張の糸をほぐしてくれる
邪な妄想が、色褪せた
「ただいま」
「お…おかえりなさい」
私は肩を小さくすると、俯いた
車の鍵と、家の鍵がついているキーケースを、テーブルに置くと紅夜さんが床に膝をついて、私の額にキスをしてくれる
「…あ…」
私は小さい声が漏れた
玄関の鍵が、がちゃりと回転する音が聞こえた
テーブルに顔を伏せて、呆然とレースのカーテンを眺めていた私は、ぱっと身を起こす
ゆっくりと開いていくドア
私にはスローモーションのように感じた
黒い洒落た靴が私の目に入る
長くすらりとした足
黒いズボンに合わせて、ウエストがきゅっと締まって見える黒いジャケット
ジャケットの下には、オレンジのワイシャツを着ている
一番上と二番目のボタンを外して、色っぽい鎖骨が見えた
……紅夜さん……
私は座ったまま、動けずに部屋に入ってくる紅夜さんをじっと見つめる
紅夜さんは靴を脱ぐと、私を顔を見てにっこりと微笑みかけてくれた
優しい瞳が、私の緊張の糸をほぐしてくれる
邪な妄想が、色褪せた
「ただいま」
「お…おかえりなさい」
私は肩を小さくすると、俯いた
車の鍵と、家の鍵がついているキーケースを、テーブルに置くと紅夜さんが床に膝をついて、私の額にキスをしてくれる
「…あ…」
私は小さい声が漏れた