溺れる愛☆零れ堕ちる恋心
病院を聞いた紅夜さんは、『はあ』と深いため息をついた
「なんでだよ」
ぼそっと低い声で、呟くと携帯を閉じた
「姉貴からだった
綾が…手首を切って病院にいるらしい
父親も、姉貴も仕事で傍に居てやれないから、俺が行くことになった」
「うん」
わかってるよ
携帯から声が漏れてたから…、紅夜さんが病院に行くってわかってる
わかってるのに
紅夜さんしか行ける人がいなくて、仕方がないんだってわかってるのに
どうしてだろう
心が苦しいよ
行って欲しくないって思ってる
行ってしまったら、このまま…紅夜さんが戻ってこないような気がして怖い
私は自分の右手首を、左手でぎゅっと握りしめると、笑顔をつくった
「私、寮に帰るよ」
「…いや、一緒に行こう」
「え?」
「どうせ、夜になれば父親の仕事も終わるだろ?
そしたら交代して、夕食を食べよう
肉じゃが、食いたい」
紅夜さんが、にっこりと笑うと私の額にキスをした
「なんでだよ」
ぼそっと低い声で、呟くと携帯を閉じた
「姉貴からだった
綾が…手首を切って病院にいるらしい
父親も、姉貴も仕事で傍に居てやれないから、俺が行くことになった」
「うん」
わかってるよ
携帯から声が漏れてたから…、紅夜さんが病院に行くってわかってる
わかってるのに
紅夜さんしか行ける人がいなくて、仕方がないんだってわかってるのに
どうしてだろう
心が苦しいよ
行って欲しくないって思ってる
行ってしまったら、このまま…紅夜さんが戻ってこないような気がして怖い
私は自分の右手首を、左手でぎゅっと握りしめると、笑顔をつくった
「私、寮に帰るよ」
「…いや、一緒に行こう」
「え?」
「どうせ、夜になれば父親の仕事も終わるだろ?
そしたら交代して、夕食を食べよう
肉じゃが、食いたい」
紅夜さんが、にっこりと笑うと私の額にキスをした