溺れる愛☆零れ堕ちる恋心
金曜日の放課後、私は駅前に到着するとコンビニに入って雑誌を読んで、紅夜さんが来るのを待った

モデルさんの服装や化粧の仕方などを、頭に叩き込もうとフル回転をしていると、背後に気配を感じた

くるっと後ろを振り向くと、にっこりと微笑んで立っている紅夜さんがいた

「あれ?」

私は驚いて、鞄の中にある携帯を確認する

「何度かメールしたんだけど、雑誌に夢中だったみたいだから、来ちゃったよ」

時間も4時半になっていた

私、そんなに集中してたの?

「ご、ごめんなさい」

私はあわてて頭を下げた

「いいよ。真剣に雑誌を読む愛実を見てるの、楽しかったから」

紅夜さんの言葉に私の頬は真っ赤になった

は…恥ずかしい

どれくらい見られていたんだろう

変な顔をしてないといいなあ

「そろそろ行こうか」

「はい」

私は雑誌を本棚に戻すと、紅夜さんの後についてコンビニを後にした

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