溺れる愛☆零れ堕ちる恋心
紅夜さんの車に乗ると、さっそく私の実家に向かって出発した

信号で止まるたびに、私と紅夜さんは手を繋いで唇を重ねた

紅夜さんのぬくもりが心地良い

やさしい気持ちになった

私はやっぱり紅夜さんが好き

ずっと好きでよかった

あきらめないで良かった

キスをするたびに、私は繰り返し心の中で思った

「来週は会えるのかな?」

紅夜さんは、運転中に聞いてきた

「うん、会えると思う」

「じゃ、どこに行く?」

「うーん、紅夜さんがいるならどこでも」

そう言いながら、私は下を向く

言っている途中から恥ずかしくなってきたから、つい下を向いてしまった

紅夜さんはくすっと笑うと、嬉しそうな表情になる

「なら、考えておくよ」

「うん」

「途中で、行きたいところとか思いつたら、メールしてよ」

「うん、思いついたらね」

思いつくかな?

だって、私は紅夜さんがいればどこだっていいんだもん

車の中だって、紅夜さんのアパートだって、どこでもいいよ

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