溺れる愛☆零れ堕ちる恋心
これで…いいんだ

綾さんと二人きりなったんだから、きっと話をする、よね?

きちんと今後の話をするよね?

私はアパートの階段を駆け降りると、暗くなった空を見上げた

星が奇麗に輝いている

冷たい風が私の体を包み込んだ

ちょっと…肌寒いかも

早く寮に帰ろう

…ってどうやって帰ればいいのかな?

適当に歩いて、大通りでタクシーを拾って、寮に帰ればいっか

お金は…いくらくらい持ってたっけ?

カードが…あったかな?

家に置いてきちゃったかな?

それとも寮?

覚えてないや

私は鞄の中にある財布を探し始めた

タクシーに乗って帰れるだけのお金があるかどうか…

ちゃんと確認しないと…

あれ?

目がチカチカする

頭がグラングランして……

どうしよう

こんなところで貧血を起こしてる場合じゃ…

一瞬、意識が飛びそうになる

全身の力が一気に抜け、視界が白くなった

ダメっ、倒れるわけにはっ
< 48 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop