溺れる愛☆零れ堕ちる恋心
「紅夜兄のショックを和らげようと思って…妹なりの優しい心遣い」

『はあ?』

朱音ちゃんと紅夜さん、何の話をしてるのだろう?

私は朱音ちゃんの顔を見つめた

「私、優しいから」

『意味がわからねえな』

朱音ちゃんが私と目が合うとにっこり笑った

手にシャーペンを持つと、数学のノートの端にスラスラと字を書き始めた

(効果アリ! シット作戦は順調に遂行中よ)

え?

朱音ちゃん?

何をしたの?

さっき携帯を触った時に、紅夜さんにメールしたの?

あの少しの合間に、なんて送ったの?


私は目を大きく開けると、朱音ちゃんの文字の下に言葉を続けた

(何をしたの?)

(『無理 めぐちゃんは他の男と用事がある』ってメールしちゃった)

「ええっ?」

私は思わず、大きな声を出してしまった

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