溺れる愛☆零れ堕ちる恋心
「勉強の邪魔にならない?」

私はそろそろと横移動をしながら、紅夜さんに質問をした

紅夜さんは教科書を閉じると、縁なしの眼鏡を外した

「愛実がいるのに、勉強なんてしないよ」

「え? だって今…」

「シャワーから出るまでの間だけ
一人で呆けてても詰まらないし」

紅夜さんはパソコンも閉じると、棚の隅にしまってしまった

気にせず、勉強してても…いいのに

邪魔しちゃったかな?

いいのかな?

私はテーブルの前で動きを止めると、膝を抱えて座った

「喉、乾いたでしょ?
今、レモンティをいれるから」

紅夜さんが立ち上がって、冷蔵庫に向かった

あ…こういうのって私がやるべき…だったよね

気がきかない女って思われたかな?

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