あの日の奇跡
「じゃあ、鈴木先生、佐々木を体育館まで送っといてください」

前木先生は、少し急いでるように言い残し、小走りで私達のもとから離れていった。
後ろ姿をながめながら、肩幅が広くてかっこいいな、なんて考えていた。
少しの沈黙がおとずれたあと、鈴木先生が

「じゃあ、行きましょう」
と体育館まで案内してくれた。
鈴木先生は、前木先生のようながっしり系ではなく、スマートな体型だ。そして足が長い。
顔は豆粒のように小さい。
チュートリアルの徳○と、福○を足し、おまけにほくろを付け足したような顔だ。
< 8 / 22 >

この作品をシェア

pagetop