僕が君に
真紘
俺が勤めてるところは住んでるマンションから自転車で10分の距離
サクラ保育園
4年前念願の保育士になれた年から働かせてもらっている
「恵せんせぇーおはよぉ」
門を潜る園児たちが満面の笑みで俺に挨拶をする
「おはようございまぁす」
ここは大人の義務として園児たちに教えるためにも敬語になる
園児の笑顔だけで今朝みた夢も嫌な思いも消し去ってくれる
子供の力ってすごいなって何度も思った
「恵せんせぇー!」
声をした方をみると
女の人と手を握りもう片方の手を大きく振りながら小走りに走ってくる男の子
俺の前まで来て少し息をきらしながら挨拶をする
「おはよ‥ござます!恵先生!」
しゃがんで目線を合わせてから笑顔で返事を返した
「おはようございます、真紘くん」
「今日も宜しくお願いします」
隣にいた女の人が言う
真紘くんのお母さんだ
立ち上がり軽く会釈をした
「いえ、こちらこそ預からせていただきます」