誰も知らない花であるように
虹の約束
虹を纏う旅人は問う

覚えているか
すべてが始まったとき
それは何色だった?

もうじき
世界は終わりを迎えて
どんな言葉も美しくなる

それなのに
僕は答えをまだ知らない
始まりさえまだ知らなかったんだ

めくれていくページが
刻んだ物語も
やがて語る者もなく
枯れた花に染み込んでいく

優しい顔をした旅人は言う
やがて雨が命を溶かし
悲しみも幸福も溶け合って
答えを知るだろう
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