誰も知らない花であるように
螺旋の海
どうか思い出さないで欲しい
助けを呼んでいたことを

君は今でも不安そうな顔で僕を見ているけど

どうか、どうか
笑って欲しい

君が痛むことなんて
何にもないよ

もう苦しみは溶けて
痛みは泡が包んで
僕は海の底だよ

光は届かないけど
穏やかに漂う


どうか覚えていて

鈍い痛みなら扉を叩かないで

どうか
すがることを許さないで欲しい

また君を好きになってしまうから

混乱は空になびいて
夢は丘で干上がって
僕は海の底だよ

螺旋の底は
何も聞こえないけど
とても穏やかなんだ

だから

どうか泣かないで
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