誰も知らない花であるように
夜盲症

失すことさえ
できなかった

望むことなど
許されなかった

覚えておける
温かさも

手放せる
思い出も

何もないから

ただ怒りも弱さも
抱いてゆく

アナタが届かない
場所へ

その道が
途方も無い泣き言を
孕んでいても

見えなければ
それでいい
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