誰も知らない花であるように
閃光
今日がもし嘘だったとしても
僕は構わないよ
それでも誰かが昨日を語るだろうから
そうしたらほら
君にも今日が残るだろう
世界はそうして繋げられてきた
嘘でも
雨が降れば雨を語り
風がそよげば風を語る
君が生まれれば君を語り
僕が死ねば僕を語る
虚ろい彷徨うのはいつだって人で
嘆いては世界を憎むこともあるだろう
それでも
太陽は君を凍えさせないし
月は暗い夜でも君を独りにしない
人が語る言葉を失しても
きっとそれは変わらない
だから今日が嘘でも構わないじゃないか
そして誓おう
今を捨てないと