天使的に☆悪魔的な
そんな時、


『朱音……青依さん?』


凛とした声が聞こえた。



振り向くと、
藍色に色んな花火の絵が描かれた浴衣を着た、
大人なお姉さんがいた。



この人……何で青依の事を?



不思議に黙っていると、
彼女はフフフッと笑い、



『あたしは桜ヶ丘の高1よ。』


と、説明した。


高1?


て、言うことは先輩に当たるのか。


『あなたの名前は?』

『あたしは、竜神 亜花里(タツガミ アカリ)。智樹の彼女よ。』


智樹?


『もしかして南條先輩の?』


『そう。だけど近々、別れると思うわ。
最も、あたしは別れる気なんかないけど。』

と、嫌な笑みを浮かべた。



この人、かなり智樹を束縛してたみたい。


どうりで智樹があたしに惚れるはずだ。


すると、竜神は後ろの杏に気づいたのか、


『あら、新田さん。お久しぶり。』


と、優雅に挨拶をした。


その言葉に、杏はビクッと震えた。



一体、杏と竜神には何の接点が?



< 164 / 243 >

この作品をシェア

pagetop