天使的に☆悪魔的な
こんな場面を見れば絶対青依の血が騒ぐ。



『早く行こ。』


そう言ったのに……












『………杏?』



争いに巻き込まれたのは、杏だった。



でもどうして?



『……陸と、一緒じゃなかったのか?』



『……多分、喧嘩したんだ。』


『喧嘩?』


『杏の目が腫れてる。多分泣いたからだと思う。』



よ~く見れば、確かに杏の目はいつもより赤みを増していた。



ったく何やってんだよ陸は!!


と、その時









パシッ!!!!



『………あたしの親友に、手を出すんじゃねえよ。』



ついに恐れていた事態が起きた。



『………青依。』


『何だよ嬢ちゃん。文句でもあんのか?』



『こいつはあたしの親友なんだよ!!!!お前等みたいな害虫が触ったら汚れる。』



『おいおい。何人様に向かって害虫扱いするんだよ。ぁあ!?』



ブンッ!!!!!



『青依!!!!』



ガシッ!!!!



青依はしっかりと拳をキャッチした。



青依の腕に力が入った瞬間、男の顔が歪んだ。


青依の握力は、推定80㌔㌘。



俺の握力が約40だから俺の二倍だ。



女にしては恐ろしい…。
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