天使的に☆悪魔的な
……………………………
『ええな、青依は。愛されて。』


『何よ。そっちこそラブラブじゃないのよ。』


『俺は…分からへん。』



俺が杏にゾッコンなのは自覚しとんや。


杏のためやったら何でも出来る。


やけどな?杏はどう思っとんか分からへんのんや。


杏は俺の事、どう思っとんや?


ただのうっとうしい彼氏か?


それとも彼氏以下か?


分からへん。


それに感づいたんか、


『気持ちは、言葉に出さないと伝わらないわよ。』



珍しく青依が優しい口調で言うた。


『………。』


『あたしだって、言葉に出さなかったからここまで遠回りした。


でも、最終的には気持ちを言わなきゃいけないんだよ。


嫉妬だって、
不安だって、
自分の弱さだって、
……醜い過去だって、

相手に知られるのが嫌でも、

それを認め合って、初めて

“守りたい”


そんな感情が出来るんじゃない?』


『…………何か、青依がまともな人間に見えてきたわ。』


『何よ。あたしほどまともな人間はいないわよ。』


………その毒舌&暴力を直したらいいのに。
< 199 / 243 >

この作品をシェア

pagetop