天使的に☆悪魔的な
ピッ……ピッ………


『…………。』


病室の中は器具でいっぱいだった。


そしてそれに繋がれてるのが、



『………諒太。』



苦しげな表情で、瞳を閉じてる諒太だった。


あたしはゆっくりと諒太に近づいた。



ピッ……ピッ……



それはあたし達の別れのカウントダウンみたいだ。


『ねぇ、諒太。


あたしやっと気持ちが分かったよ。









あたし、諒太が好きだよ。


でもね?諒太がこんな姿じゃ、



カレカノみたいに振る舞えないじゃん。


……あたしのせいだよね?


あたしが今日、呼び出さなかったらさ


諒太は助かったかな?


全部あたしのせいだよね?



あたしは、ただ人を好きでいるだけなのに……。


いつも辛い目に当たるのはあたしじゃなくて、


あたしの彼氏なんだよ。』



ねぇどうして?


『誰か答えてよ。』


あたしをこんな目に合わせたかったらさ、


『あたしを傷つけてよ!!』


あたしは諒太の手を握りしめて泣いた。










『………ダメ。』


『え?』


今諒太の声がしなかった?



『諒太?』


『………里……衣。』


『良かった!!』


諒太が目覚めた!!


あたしはみんなに報告しようと思った。


だけど、



『………行かないで。』


その言葉があたしを止めた。


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