天使的に☆悪魔的な
『♪♪!!♪♪!!』


『諒太……?』


器具を見れば、心拍数がどんどん下がっていく。


あたしは無我夢中で外に出て、









『…誰か!!誰か来て!!』


そう叫んだ。


『里衣!?どうしたの!?』


顔を蒼くしながら青依が尋ねた。


『諒太が……諒太が!!』


その瞬間、青依達は病室に走っていった。


『♪♪!!♪♪!!』


相変わらず警告音は鳴ったまま。


あたし達の目の前では、


ただ諒太が瞳を瞑ったまま。


『……!!』


時々、医者と看護師の叫び声が聞こえるみたいだけど、


今ははっきりと聞こえない。


ただあたしは、


諒太を見つめるしか出来なかった。


そして、









『ピィ――――………』









『……御臨終です。』


医者達の動きが止まった。



『………ウソでしょ?』


『目を……開けてよ。』


『俺等、まだ15だろ?』


『何でお前だけ早く逝くんだよ。』



途切れ途切れにみんなが言葉を言う。



ねぇ諒太。


あたし、分かんないよ。


どうしていなくなるの?



そんな事されたらさ、


あたし、









『……っ嫌ぁー!!!!!』



壊れちゃうよ。




雨本 諒太。


享年15歳。



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