天使的に☆悪魔的な
海に深く入っていく。


水位が膝から腰になってきた。



でもあたしは恐れなかった。


怖くないもん。


諒太の所に行けるなら。


ついに水位が肩まできた。


思い出すのは、写真に写ってるみんな。


ヤンキーな感じだけど誰より友達思いな青依。


青依の幼なじみで、優しく逞しい諒弥。


物静かだけどほんとは明るい杏。


明るいイケメンだけどチャラ男な所が玉に傷な陸。


そして、









問題児だけど、優しくってあたしを好きになってくれた智樹。


智樹、あたしもあなたが好きだった。


だけど、諒太の方を選んだ。


ごめんね。


でもこれで、









終わりだから………。



『………さよなら。』


ザブンッ!!


それからは、あまり覚えてない。


ただ、息苦しい痛みがずっと続いたけど、



後からスーッと楽になってきた。









“里衣。”



最後に意識が途切れる瞬間、








諒太の声が聞こえた。
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