天使的に☆悪魔的な
『………俺さ、この前手相を占ってもらったんだ。』


『うん。』


『そしたら、早死にするタイプですねって言われた。』


『嘘っ!?それ、ヤバくない?』


『さらに真面目な顔で言われたからさ、ちょっとゾッとしたよ。』


『ふ~ん……。』


『そしたらさ、俺の死ぬ時ぐらいに、死ぬ夢を見るらしい。』


『何かリアルだね。』


『うん。だからさ里衣。もしも俺が死んでもさ、









死なないでね。』


『何よ。あたしはそんな事で死なないよ。』

『ま、そうかもな。』

『『アハハ!!』』









“里衣、あの時の約束、破ったらいけないよ”


“そんなの、あんたのせいだよ。あたしを本気にさせたのが悪いんだよ。”


“そうかもね。でも死んだのは里衣のせいじゃない。仕方がなかったんだ。”


“違う。あたしのせいだよ。”

“ううん。前にも言っただろ?俺は早死にするタイプだって。そう言う運命だったんだよ。


だから里衣。俺の代わりに生きてよ。”


“諒太の代わりに?”

“うん。俺さ、色んな物が見たかったからさ、代わりに見てよ。”

“あたしが?”


“うん。後、先輩の事を真剣に考えてあげてよ。”

“智樹の事?”

“そう。先輩も本気だったから。それに俺のせいで、里衣を犠牲にしたくない。”


“………分かった。”

“よかった。じゃあ元の世界に戻って。”


“待って!!まだ側にいたいよ。”

“里衣、世の中には、俺みたいに少ししか生きれない人がいるって事、あと周りに里衣を大切に思ってる人がいること、忘れないで。”


“待って諒太!!









『………諒太。』
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