天使的に☆悪魔的な
「バッカじゃないの。
無理して笑ってさ。」
ホント、
大バカ野郎だよ。




「何言ってんのよ。
こうでもしなきゃ笑えない……。」
すると、
突然里衣は口を閉じた。

いや、
声を出さなくなったとでも
言えば通じるか。



驚くよね。
あたしが泣いてんだから。


泣くつもりはないけどね、
【青依。】
里衣の話聞いたら、
胸がギュ~っとつぶれてきた。


多分、あたしも
過去を思い出したから。

「青依………??」




「………辛かったらさ、
周りに甘えればいいでしょ



あたしも、
大好きな人を
なくした事があるから
分かるんだけどさ、



【無理して笑っても、
誰も喜ばない】でしょ。


それが無理なら
友達でも頼ればいいのよ!!」




人は、
1人じゃ生きれないんだよ。
アタシは身に染みて
分かってる。



でもきっと里衣だって、
分かってるはずなのに。




それでもアタシ達は、
頼ろうとはしない。

強がってるのかもしれない。

でも多分、
人を巻き込みたくない。

里衣はあの事件で、
人を巻き込む事が
どんなに恐ろしいのかを
分かってしまったから。

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