【短】キケンな蜜はどんな味!?
目の前を見ると、段ボールに子犬がいた。
その前には傘をさした男の人。
その人は、カバンからタオルを出して、子犬を優しく包み込んだ。
そして、抱き上げ、
「家に来るか?」
と、微笑んだ。
クゥ~ンと鳴く子犬に、
「よし!じゃあ、帰ろうか」
と、歩き出した。
その姿があまりにも綺麗で……
ずっと見ていた。
ずっと忘れられなかった。
あとから、その人は同じ学校の真人くんだと知ったんだ――……