Love Puzzle
美華のその言葉に私の興味は一気に冷めていった。

「男ならいいや・・・。」

はぁ、と息を吐きながら下を向く。

「えぇ〜!?どうしてよ。男の方がいいじゃない。」

「うーん・・・・美華はいいかもしれないけど・・・・。」

私はどうしても、男を異性として見れない。

当然、恋をしたことなんて1度もないし。

何でかは自分でもわからないんだけど・・・・。

だから転入生が男とわかった時はとてもがっかりしたのだ。

「はぁ〜・・・。相変わらず男を異性として見れないのね、夏美は・・・。」

美華もこのことは当たり前のように知っている。

ていうか私と美華の間に隠し事とかはいっさい存在しないしね。

「本当、夏美を好きになった男はご愁傷様だよね。」

表情一つ変えないでサラリとこんなことを言う隼人も知っている。

「隼人うるさいよ。・・・・・・あ。」

“キーンコーンカーンコーン・・・。”

その時鳴り響いたホームルームの終わりを告げるチャイム。

教室の中を覗くと加藤先生のお説教タイムは終わったらしく、教室内はザワザワと騒がしいいつもの空間になっていた。
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