もっと好きになる




本当俊希の顔見てると、昔に戻ったみたい。



ずっと隣でいてくれればいいのになぁ。



♪~♪~♪~



すると突然着信音が流れて、俊希は携帯を開いた。



「先輩だ」



「美紀先輩…」



それは美紀先輩からの電話で、慌てて電話に出た俊希。



「もしもーし……あぁ、うん。分かった考えとく」



「何だって?」



電話を切った俊希に問いかける。



「もうすぐ近所の夏祭りあるじゃん?だから一緒に行こうって誘われたんだよ」



誘われた?それを『考えとく』って返事したの?



あたしは俯き声が自然と震える。



「でも……近所の祭りは毎年あたしと行ってたじゃん」



ポツリと呟くと、俊希も気まずそうに目をそらした。



あたしとは行けないって事?…



「じゃぁさ、3人で行かねぇ?先輩も人多い方が楽しむと思うしさ」



毎年毎年、あたしと俊希は夏祭りを楽しみしてきた。



< 23 / 30 >

この作品をシェア

pagetop