もっと好きになる
本当俊希の顔見てると、昔に戻ったみたい。
ずっと隣でいてくれればいいのになぁ。
♪~♪~♪~
すると突然着信音が流れて、俊希は携帯を開いた。
「先輩だ」
「美紀先輩…」
それは美紀先輩からの電話で、慌てて電話に出た俊希。
「もしもーし……あぁ、うん。分かった考えとく」
「何だって?」
電話を切った俊希に問いかける。
「もうすぐ近所の夏祭りあるじゃん?だから一緒に行こうって誘われたんだよ」
誘われた?それを『考えとく』って返事したの?
あたしは俯き声が自然と震える。
「でも……近所の祭りは毎年あたしと行ってたじゃん」
ポツリと呟くと、俊希も気まずそうに目をそらした。
あたしとは行けないって事?…
「じゃぁさ、3人で行かねぇ?先輩も人多い方が楽しむと思うしさ」
毎年毎年、あたしと俊希は夏祭りを楽しみしてきた。